ぬるぽ

https://togetter.com/li/1126434
小林麻央さんが通ってた「首藤クリニック」の広告「ガンは自然に身を任せた方が治る！」

　こんなん信じるなんてアホかとしか思わないけど、よく考えれば、一般の人は「標準治療は今検証されている物のなかで最高の治療を集めた物だ」って、ピンとこないんだろうなぁ。おそらくショッピングモールでいろんな物が売られているのと同じように「標準治療」と「代替医療（実はうんこ）」が並んでいると思っていて、「知能が高い我々は無批判に病院に行くのでは無く自分で調べて自分で治療を選択する（目を輝かせながら）」と思ってしまうんだろうなぁ。で、調べると言ってやることはググって一番上のサイトを読むだけ！！なんですが。
　何故なのかをいろいろ考えたのですが、やっぱり日本の医療が安価過ぎて有り難みが全く無いのも原因では無いでしょうか。だって実質自己負担6～7万でハチャメチャ高額医療受け放題なんだもの。
　というか、上記とげったーでコメント欄にすら擁護が湧いているのが頭が痛い。「エビデンスが出ていないから効くかも知れない」ってそれ一見反論できないように思えるかも知れませんが、実は間違いです。「エビデンスが出ていない＝患者に勧めるべきでは無い」なんですよ。しかも上記のぬるま湯お風呂とか明らかに効かないじゃ無いですか。「作用機序からして効きそうだけどエビデンスが出ていない」とかじゃなくて。
　免疫療法と言うか免疫賦活はけっきょく討ち死にの山でしか無かったんですよ。丸山ワクチンも全部駄目だったし。30万例も投与していて未だにエビデンスが出ていないって時点でもう駄目なんだよ。子宮頸癌の研究は、あれ統計の間違いで、計算し直したらやっぱり駄目だったそうです。
　免疫チェックポイントは、あれは分子科学的に機序が明らかで、「自力で治す」なんてのとは次元が違う話なので。でもこれも医学的知識が無いとよく分からないんだろうねぇ。

https://togetter.com/li/1126706
CT画像のトリック

　まあCT画像も、普通の人は分からんよな。まず最低限の解剖学が頭に入っていて、そして山ほど画像を見まくってようやく違いが分かるようになるくらいだからなぁ。

http://agora-web.jp/archives/2027028.html
先進療法っぽいボッタクリ療法の見破り方　-小林麻央さん追悼-

　まあそこらへんのおっさんが主張しているだけでは無くて、ちゃんとした研究機関で研究されているって重要。
　だが問題は、普通の人はちゃんとした医療とはちゃんとした研究機関で評価されていると言う事もピンときていないし、そもそもどの機関がちゃんとした所かってことから知らないんだけど、まずそこからなんだよな。一般の人は自分に知識が全く無いどころか、まずどこのレベルから調べなければならないかを知らない。だからググって一番上のサイトを読んでも、それの評価が出来ないんだなぁ。
　そういうのはマスコミの仕事なんだが、ご存じの通りマスコミも不勉強というかバカの集まりなので、そもそも正しい情報を伝える義務があるとか、正しい情報を伝えるためには自分らが勉強しなければならないとかすらピンときてない。