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ノアだけはガチ [その他8]

>『ゲームの歴史』

 今話題の奇書。要するに著者は「ゲームの歴史」を書く気が全然無い。著者独自の「ゲームの歴史観」しか書こうと思っていない

● 漢字にルビが振ってあり、文体も平易でおそらく中高生がメイン想定読者であろう。
● 「ハッキング思想」「箱庭性」をキーワードにストーリーを作っているが、そもそもそのキーワードがコンピューター/ゲーム関連の一般的な使い方とずれている。どちらかというと自分が作っているストーリーに無理矢理使い方を合わせている
● 上げているタイトルが微妙。まあ有名タイトルばかり扱っているが、ゲーム史を語る上で必要なタイトルが抜けまくっている。まあゲーム史の俯瞰と言うよりも、自分の歴史観に沿うようにタイトルを取捨選択している・・・と言うのが好意的な解釈。好意的で無い解釈では、単純に知識不足。
● 事実誤認が大量にあり。ここは岩崎啓眞さんが綿密に指摘されている

http://www.highriskrevolution.com/wp/gamelife/2023/02/15/%E6%9B%B8%E7%B1%8D%E3%80%8C%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%80%8D%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A61/
Colorful Pieces of Game 書籍「ゲームの歴史」について(1)

● ただ、僕が読んでも明らかにおかしいと分かるところが大量にあるのはどういうことでしょう。
● テトリスやサターンの話に置いてもセガの扱いが酷すぎる。ディスっているどころの話じゃ無くて、事実関係が間違っているのはどういうことでしょう。
● 根本的に著者はコンピューターやゲームの知識がなさ過ぎるとしか思えないところが有る。著作権やコピーの話。ファミコン創生期(ファミコンは8ビット機で最も高性能と言って良い)の話、3-D周りの話が独自定義過ぎるというか、ここら辺の技術がよく分かっていないのでは?
● 日本ではインディーゲームが無かったというのは意味不明。知識不足すぎる。

 書き出すと切りが無くなりますが、著者は(本人は自覚が無いのかもしれないが)ゲーム通史を書くつもりが全く無くて、独自の勝手な歴史観をきれいなストーリーで書くために事実を滅茶苦茶に歪めまくっているだけなのですな。
 それはそうと、歴史がきれいな一本のストーリーで書けるというのは全くの幻想なんですが、そこが分かっていない。

 今日はどうも調子が悪くて全然ダメです。

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