匿名と実名の狭間で

　そういえば長い間匿名論争をやっていたが、今ネットカキコの匿名論争ってどうなっているのだろうか。昔は匿名で人を批判するのは絶対に許さないとか言ってた人がいたが、まあ古谷野先生は論争をするときにまず相手のバックグラウンドから調べるタイプだったから調べられなかったら困るんだろうけど、匿名カキコの利点は、自分の立場に関係なく、自由に言い散らかすことが出来る点なんだよな。まあストレス発散にうんこちんこようじょと書き散らすには実に良いのです。ネットくらい息抜きに下品に振る舞いたい物なんだよ。
　デメリットは、もちろんその裏返しで、どんな立場の人が書いているのか分からないと言う事ですな。ちゃんとした専門家が正しい意見を言っているのか、ガキが適当なことを言っているのか、分からない･･･訳でもなくて、自分に知識がある分野なら、だいたい分かる訳です。つまり相手の肩書きじゃあなくて、カキコの文言だけで真偽を自分で判断しなくては成らないのです。「嘘を嘘と見抜けなければネットは難しい」というまさにこれですな。

　面倒くさくなったから端折ると、「匿名だから信用出来ない」は一般の人は判断出来ないかも知れませんが、「実名だから信用出来る」は明らかに真ではないのです。当たり前だけど。そして実名だからって、有名人著名人ならともかく、そこら辺の人の名前を聞いたって、「誰？」にしかならない。実名だろうが匿名だろうが、発言は一つ一つ吟味する他ないのです。