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マルクスは読んでもしょうが無い [その他7]

http://agora-web.jp/archives/2041421.html
マルクス「資本論」の重大な理論的誤謬

 個人的にはこの「剰余労働」という概念が間違いの元だと思うのだが。必要労働と剰余労働の区別が付くとはとても思えない。これはそれこそマルクスの時代の小作人か、当時のライン工くらいなら当てはまるかも知れないが、いやそれでも当てはまらないだろう。
 資本論の交換価値の下りなんか意味不明で、これは著者がよく分かっていない典型であろう。
 資本論で読むべき所は、労働力商品化の価値の部分だけだ。要するに給料は労働者の「衣食住と娯楽の費用」「次世代の労働者の再生産、つまり結婚子育ての費用」「労働者自身の学習訓練の費用」の三つから成ると喝破した所だが、ここだけは真理であり、読む必要が有る。現代日本は給料が足りないから住むところは無いし結婚できなくて少子化は進むし派遣はスキルアップも出来ない。

 そしてもう一つ問題は、「窮乏化法則」だ。これが現代では否定されていると言うことだが、バブル後の現代日本の派遣などの底辺労働者を見れば、まさに資本論に描いてあることがそのまま起きているとしか思えない。どんどん貧しくなってるじゃん。
 戦後のバブル前の日本ではなぜ窮乏化が起こらず、丸山眞男が「革命を起こさずに豊かになるとは思わなかった」と言うほどだったのかというと、単に戦災復興ブーストが起こって全体的に豊かになった様に見えたからというだけだからだ。
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 もちろん戦前と違って東京じゃモダンなビルが建って地下鉄まで走っている(戦前の銀座の写真とかみるとモダンで華やかで驚く。真っ暗で物資が不足していたのは敗戦直前の1~2年だけだからね)後ろで東北では飢饉で娘の身売りが横行、と言う事は起こらず、戦後は再分配が上手くいっていたのは確かだが。
 で、70年代以降一通り復興してしまった後は低成長になってしまったのだが、なんてことは無い、先進国並みの低成長率に収斂してしまって、ゲームのルールが変わってしまったことに気がつかずに、人件費を抑制していればそのうちなんとかなるだろ、と我慢し続けて結局なんともならなくなったのが現在なのだ。日本に必要なのは人件費抑制じゃなくて事業の効率化だったのだ。
 若者が車も買えないどころか結婚も出来ず、労働力の再生産に失敗しているところなんか、上述の通りまさにマルクスの指摘そのまんまなのである。
 「窮乏化法則」は成立するのではないかと思うが、革命は起きないだろうね。日本では、労働者全体が窮乏化したのでは無く、労働者の中でも特に弱者にしわ寄せを押しつけた格好になっているからだ。正社員は労働組合が守ってくれるが、派遣など真の弱者を守ろうとする左翼インテリは居ない。日本の左翼は弱者や経済に無関心で、憲法や第三国の利益など、自分で考える必要の無い馬鹿でも活動できる分野にしか居ないからだ。
 ちなみに僕はマルクスは全然読んでいないので、よく分かりませんが、ハチャメチャおじさんが格好つけで大言壮語したモノを後世の人が分からずに真面目に取ってるだけのような気がします。分析の面ではいろいろと凄いのは確かで、現在でも通用する部分は沢山あるのですが、まあ文学であって経済理論じゃ無いよね。

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